『レジスト材料/プロセスの実務上の基礎知識と評価・最適化技術 ~ユーザーの視点によるレジスト付着性等欠陥トラブルと解決へのアプローチ~』をテーマにセミナーを開催します

セミナーは終了しました

セミナー概要

日 時 2020年11月13日(金) 10:30~16:30
会 場 会場での講義は行いません。
主 催 株式会社情報機構
講 師 河合 晃 教授

※詳細(申込み)は主催者ページをご覧ください。
https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AD201166.php

セミナー内容

セミナーポイント

現在、レジスト材料は、半導体、ディスプレイ、プリント基板、太陽電池、MEMS等の多くの電子産業分野において、世界市場で実用化されています。その市場規模は、年間1500億円におよび年々拡大しています。その反面、レジスト材料プロセス技術の高度化に伴い、フォトレジストの品質が製品に与える影響も深刻化しています。また、レジストユーザーの要求も幅広くなり、レジスト材料および装置メーカー側は対応に追われる状況です。
本セミナーでは、レジスト材料開発、およびレジスト処理装置関連の技術者、レジストユーザー、リソグラフィでトラブルを抱えている方々を対象に、フォトレジスト材料の特性、プロセスの最適化、付着・濡れ・欠陥といった各種トラブルに注目し、評価・解決のアプローチを丁寧に説明します。また、研究開発・トラブルフォローといった実務上での取り組み方について、豊富な実例を交えながら解説します。初心者にも分かりやすく、基礎から学べる内容となっています。また、最近の傾向として、レジスト材料メーカーおよび装置メーカーにおいても、デバイス作製のノウハウと知識が求められてきています。レジストユーザーの視点とは何かを講師の経験も含めて詳述します。受講者が抱えている日々のトラブルやノウハウ相談にも個別に応じます。

受講対象:
レジスト材料開発、電子デバイスメーカー、レジスト処理装置、プリント基板関係の技術者、および、初めてレジスト材料を扱う方、レジストを使用して製品・開発を生産する方、レジスト分野の技術指導をする方など、初心者から実務者まで広範囲の方を対象としています。

○受講後、習得できること:
レジスト開発、レジスト処理装置開発、レジストを使用する上での基本的な考え方、ノウハウ、最適化法、トラブル対処法、ユーザー側での評価手法などが習得できます。

プログラム

1.レジスト・リソグラフィ産業の現状
1-1 レジスト材料の市場競争力向上
 (競争力の鍵とは)
1-2 ユーザーの導入基準とは
 (基本性能評価、Open/Short評価、デバイス信頼性評価、量産適用性、レジスト/装置のハイブリッド運用)
1-3 デバイス量産工場におけるレジストの現状
 (回路設計とプロセスマージン)

2.リソグラフィプロセスの基礎(これだけは習得しておきたい)
2-1 レジスト材料/プロセスの最適化
 (レジスト材料(i線、KrF,ArF,EUV,EB)、プロセスフロー、ポジ型/ネガ型の選択基準、光化学反応メカニズム、
  パターン現像、PEB、TARC/BARC、厚膜レジスト、平坦化)
2-2 露光描画技術の最適化
 (露光システム(ステッパー、スキャナー、EUV)、レイリ―の式、解像力、焦点深度、液浸露光、重ね合わせ技術)
2-3 レジストコントラストで制御する
 (光学像コントラスト、残膜曲線、溶解コントラスト、現像コントラスト、パターン断面形状改善)
2-4 エッチングマスクとしてのレジスト
 (プラズマとは、等方性/異方性エッチング、RIE、エッチング残さ、ローディング効果、選択比、ウェットエッチング、
  レジスト浸透と膨潤)
2-5 レジスト処理装置の最適化
 (HMDS処理、コーティング、現像、レジスト除去の要点)

3.レジストプロセス技術
3-1 延命化プロセス技術
 (EUV、k1<0.25の実現、位相シフト、液浸、ダブル/マルチパターニング技術、LELE型、スペーサ/サイドウォール型、
  多層レジスト)
3-2 レジスト支援プロセス技術
 (ペリクル、イメージリバーサル、表面難溶化プロセス、光造形、ナノインプリント)
3-3 プリント基板、ソルダーレジスト技術
 (5G対応プリント基板技術、DFR/メッキプロセス、耐はんだ性)
3-4 シミュレーション技術(効果的な技術予測)
 (レジスト形状、ノズル塗布、スピンコート、パターン内3次元応力解析)

4.レジスト欠陥・剥離対策(歩留り向上の最優先対策とは)
4-1 致命欠陥とは
 (配線上異物、ショート欠陥、バブル欠陥、塗布ミスト、接触異物、フィルタリング、欠陥計測法)
4-2 プロセス欠陥と対策
 (乾燥むら、ベナールセル、環境応力亀裂、ピンホール、膜はがれ)
4-3 剥離メカニズムとその影響因子とは
 (付着促進要因と剥離加速要因、検査用パターン)
4-4 過剰なHMDS処理はレジスト膜の付着性を低下させる
 (最適な処理温度と処理時間)
4-5 乾燥プロセスでのパターン剥離を検証する
 (毛細管現象、パターン間メニスカス、エアートンネル)
4-6 レジスト膜の応力をin-situ測定する
 (減圧処理、応力緩和と発生、溶剤乾燥、拡散モデル)
4-7 パターン凸部は凹部よりも剥離しやすい
 (アンダーカット形状、応力集中効果、表面硬化層
4-8 パターン熱だれ・変形対策
 (樹脂の軟化点、パターン形状依存性、体積効果、DUVキュア)

5.レジスト材料・プロセスの高精度計測技術
5-1 原子間力顕微鏡(AFM)によるパターン付着力測定方法
 (DPAT法)
5-2 LER解析
 (表面難溶化層、側面粗さ)
5-3 共焦点レーザー顕微鏡(CLSM法)による現像過程の解析
 (レジスト溶解挙動のリアルタイム解析)

6.質疑応答、技術開発および各種トラブル相談
 (日頃のトラブルサポートなどに個別に応じます)