『原子間力顕微鏡(AFM)の基本原理、測定とデータの取得・解析方法 ~AFMで「出来ること」「わかること」と解析・測定実務に活用するために~』をテーマにセミナーを開催します

セミナーは終了しました

セミナー概要

日 時 2018年7月13日(金) 10:30~16:30
会 場 東京・品川区大井町 きゅりあん 5F 第4講習室
主 催 サイエンス&テクノロジー株式会社
講 師 河合 晃 教授

※詳細(申込み)は主催者ページをご覧ください。
https://science-t.com/st/cont/id/29070

セミナー内容

趣旨

「ナノテクノロジーの目」とも言われているAFM(原子間力顕微鏡)は、SEMなどと同様に一般化しつつあり、また小型で安価なことから企業の基礎開発部門に多く導入されるようになってきました。AFMを用いれば、試料表面の諸性質(硬さ、導電性、帯電性、加工、相互作用力、付着性など)、微粒子やレジストパターンなどの微小固体の諸性質(付着性、マニピュレーション、帯電性)、特殊測定(液滴形状、ナノバブル観察)など、幅広い解析が効果的に行えます。
しかしながら、実際にAFM測定を行う場合、基本原理や測定方法、そして解析方法などの基礎を習得する必要があり、現状では形状観察程度の利用に留まっているケースが多く見受けられます。
本セミナーでは、汎用性の高い大気中および液中測定用のAFMを中心に豊富なデータに基づき解説します。これからAFMの導入を検討される方、初めてAFMを操作される方にも分かりやすく装置の基本原理や操作方法、データの取得や解析方法についてまで解説します。また、日頃のトラブル対策や技術開発相談にも対応します。

プログラム

(基礎編)AFMの適切な利用法
~原理・基礎知識から測定・解析上の留意点まで~

・AFMでできること・できないこと
~電子顕微鏡ではわからなくてもAFMでわかること~

・AFMの基礎・原理
~AFMの基本構成・動作モード等~

・表面像の取得方法
~得られた像は、実像なのか?~

・原子分解能の機構
~表面粗さ計と何が違うのか~

・ナノスケールの寸法校正
~原子配列の観察~

・カンチレバーと探針の特徴
~どのようにして選ぶのか~

・探針のメンテナンス方法
~汚染と摩耗~

・原子間の相互作用力とは
~ポテンシャル曲線~

・フォースカーブの理解
~針と試料表面との接触~

・AFM測定の誤差要因
~精度の高い測定のために~

・液中での測定方法
~簡単なバージョンアップ~

(応用編)AFMの有効な活用法
~様々な活用展開と分析・評価ノウハウ~

・表面エネルギーの測定
~表面処理との相関~

・表面吸着性の解析
~表面 の経時変化~

・薄膜及び微細パターンの付着性解析
~DPAT法~

・微細パターンの繰り返し疲労特性
~DPAT法~

・未知の表面間の付着力推定
~二乗平均則~

・微粒子の付着性/除去特性
~クリーンネス・印刷~

・ナノペーストの凝集性
~焼成時の粒成長~

・微粒子の核成長と平坦性
~核生成理論~

・薄膜の結晶成長
~他の薄膜との相互作用~

・固体表面の粘弾性測定
~柔らかいものの測定法~

・微小固体のヤング率測定
~微細パターンの構造解析~

・固体表面の硬さ測定
~薄膜の硬さや摩擦特性、表面硬化層の解析~

・固体表面の帯電制御
~帯電分布と除電性~

・微小液滴およびナノバブル観察
~識別方法~

・微小固体のナノマニピュレーション
~移動・加工と凝集性解析~

(質疑応答)
・日頃の技術開発・トラブルの個別相談に応じます